映画『海炭市叙景』

映画『海炭市叙景』（公式サイト）
【評価】★★★★★
架空の地方都市・海炭市（モデルは函館市）で、さまざまな困難を抱えた人々が織りなす人間群像。
構成が良かったと思います。オムニバス形式と言うわけでもなく、かといっていくつかのストーリーが最後に全部つながるというわけでもなく、ただ何人かの登場人物がすれ違うだけ、という全体の構成は、映画を見終わったあとに「ひょっとするといますれ違った人も大変なのかもな」といった想像力をかき立ててくれます。
みんな、いろんなものを抱えて生きたり、死んだりしているんだな、という当たり前なんだけれど忘れがちなものを思い出させてくれる、そういう作品だと私は受け止めました。