吉村武彦『ヤマト王権〈シリーズ 日本古代史 2〉』

ヤマト王権〈シリーズ 日本古代史 2〉 (岩波新書)

ヤマト王権の成立と展開について、大陸・朝鮮半島との関係も踏まえてふり返る一冊。渡来人の動向など、物足りない部分はあるが、この辺が限界なんでしょうか。シリーズ第一巻が考古学の成果を中心に構成されているのに対し、本巻は文献史料を考古学史料で補う形を取っており、両者はヤマト王権の形成時期について見解を異にしています。どこでも、古代史には古代史特有の難しさがつきまとうものですね。