『アース』

『アース』(公式サイト)
【評価】★★★★★
地球の様々な場所に住む生き物の生態を追いつつ、地球そのものの美しさを迫力ある映像で描いたドキュメンタリー。
「どうやって撮ったんだコレ?」という映像のオンパレード。北極から南極まで、経線に沿いつつ南下し、それぞれの気候帯の自然・生物を紹介するという流れです。一つ一つの気候帯・生物の扱われ方は、時間の制約からそれほど深くはありません。詳しい生態を知ることを期待する向きにはちょっと物足りないかも。それより「映像の美しさ・迫力」をありのまま楽しむ、というスタンスで観た方が良いと思います。
地球がこのように恵まれた星であることの理由として、地軸の傾きと太陽の光が随所でクローズアップされています。その恩恵の一つとして、春の訪れとともにタイガが光合成を活発化させ、そのことで地球の酸素濃度が一気に上がることが紹介されています。冬の間はあんまり気分が優れないのは、酸素濃度が低いことも影響しているんでしょうね。
ホッキョクグマ・ゾウ・クジラ、登場する生物のほとんどが「親子」で登場します。生物がなぜ一所懸命生きているかというと、最終的には子供を作って守って種を存続させるのが目的なんだな、と実感しました。子供、欲しくなってしまったw
気に入った映像は、チーターがガゼル(だったと思う)を狩るシーン、ヒマラヤの満天の星、何日も渇きの中を歩き通してようやく沼地に辿り着いたゾウが泳ぐ様子、オットセイが魚を捕らえるシーンなどなど。オシドリのヒナが木の巣穴から「飛び立つ」姿は、今まで見たどの鳥の映像よりも胸に迫るものがありました。
ナレーションが日本語であることを差し引いても星5つ(意味分かんない人はココ参照)。最後には例によって温暖化に警鐘が鳴らされるわけですが、もちろんそのことは心にとどめつつ、とにかく映像を楽しむことに専念して観ていただければ。子供たちがこれ観てどんな声をあげるのか聞いてみたい。