続・日中飲酒文化比較

  日中両国の一般消費者にお酒を飲む理由を尋ねたところ、日本では「リラックスしたいから」「飲む雰囲気が好き」「お酒の味が好き」といった肯定的な理由がトップ3を占めたが、中国では「付き合いだから」との回答が最も多く、46.1%に達した。

  日本で上位となった「リラックスしたいから」「飲む雰囲気が好き」は中国でも第2位、第3位となっており、中国の一般消費者は、付き合いを重視しながらもお酒を飲む場を楽しむ傾向があることが明らかになった。一方、日本で「付き合いだから」と答えたのは14.9%で、第7位となっている。

  日中両国の一般消費者に家でよく飲むお酒の種類を挙げてもらったところ、日中双方とも「国内ブランドのビール」が6割以上でトップとなった(日本は発泡酒第3のビールを含む)。ビール以外では「ワイン」が日中ともにトップ3にランクインしており、家庭で飲むお酒の趣向は両国とも近いことが明らかになった。

  上海市では2005年の酒類消費量が、前年比15%増の120万キロリットルで過去最高となっており、人口1人あたりでは年間70リットルを消費している計算となる。近年のワイン人気の高まりによって、上海市では200銘柄ほど流通しており、その消費量は白酒を上回っている。

  中国ならではのデータとしては、「白酒」(16.2%)が第4位、「紹興酒」(9.8%)が第5位となっている。一方、日本では「チューハイ、サワー」(38.7%)が第2位、「焼酎、泡盛」(25.4%)が第4位にランクインしている。

  日中両国の一般消費者に外出先でよく飲むお酒の種類を挙げてもらったところ、日中双方とも「国内ブランドのビール」が6割以上でトップとなった(日本は発泡酒第3のビールを含む)。中国では「ワイン」「外国ブランドビール」がこれに続いており、日本では「チューハイ、サワー」「カクテル」の順となっている。

  「家でよく飲むお酒の種類について」の質問と比較すると、日本では「カクテル」が10%以上の大幅な伸びを示しており、中国では「洋酒(ウイスキー、ブランデーなど)」が約7%の伸びを示している。「カクテル」と「外国ブランドビール」は日中双方で数字を伸ばしており、家庭よりも外出先で飲む傾向が強いことが明らかになった。