石澤良昭『東南アジア 多文明世界の発見』

東南アジア 多文明世界の発見 (興亡の世界史)

東南アジア 多文明世界の発見 (興亡の世界史)

アンコール王朝をメインに、東南アジアの政治・宗教・文化をまとめた一冊。
仏教・ヒンドゥー教と王権の関わり、権威・権力の顕示の道具としての治水の役割など、興味深い点が多かったです。本書でも「中国とインドのはざま」という表現が使われていますが、ベトナムはともかくとして東南アジア全域と言うことで考えるとインドの強い影響下にあるということを再認識しました。文化の東漸・西漸ということについてもちょっと考える所があったのですが、まとまってないのでまた今度。
ただ、文章表現が、何というか……。晦渋というより未成熟な感じがしました。