中国産冷凍餃子食中毒問題関連記事その5&朝日・特派員メモ

ギョーザ事件、現時点で手掛かりなし…中国検査当局が会見

 【北京=牧野田亨】中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、中国国家品質監督検査検疫総局の魏伝忠副局長は13日、北京で記者会見し、製造元の「天洋食品」がある河北省石家荘市の公安当局が、現時点で事件解決につながる手掛かりを得ていないことを明らかにした。

 その上で、「早期解決のため、日中双方の警察による共同捜査チームを発足すべきだ」と提案した。

 魏副局長は会見で、公安当局に確認した事実として、中毒症状を起こした昨年10月1日と同20日の商品製造にかかわった従業員を中心に、退職者も含めて事情聴取を行っているが、「今のところ、不審な点は見つかっていない」と説明。工場の生産システムや包装、輸送など各工程についても、「今の段階では異常は見当たらない」と述べた。

 訪日した中国政府調査団が日本側から提供を受けて持ち帰ったギョーザのサンプル(10月20日製など4製造日分)も検査したが、有機リン系殺虫剤のメタミドホスジクロルボスとも検出されなかったという。

 魏副局長は、自身も天洋食品を視察した結論として、「原料搬入から商品輸出までの過程には問題なかった。この過程で人為的に混入される可能性はほとんどない」と、中国国内での混入に改めて否定的な見解を示した。

このままうやむやになってしまうことは中国にとっても損だと思うのですが、どうもそういう気配がしてきました。

こうした問題に対する「いかにも中国人」な言動を今日の朝刊で目にしたので一部抜粋。

「ギョーザの誘い」―特派員メモ
 「皆さん、お疲れさま」
 中国製の冷凍ギョーザ中毒事件で製造元・天洋食品の正門前に張りついた1月末のある昼下がり、ジャンパー姿の中年男性が、こう言いながらコーラのペットボトルを記者たちに差し出した。
(中略)
 同夜、「チェン先生」は正門前に再び現れ、「寒いでしょう。暖かいレストランで夕食をごちそうします」。応じる記者はいなかった。
 翌々日、河北省輸出入検査検疫局が記者会見するというので出向くと、堂々たる庁舎の会見場のひな壇に「程方局長」の名札。まさか、あのジャンパー姿の男性が―ー金色の肩章が輝く濃紺の制服に身を包んだ「チェン先生」が笑顔で壇上に座った。

交渉・応対や話し合いをするにあたって、中国人は相手と仲良くなることから始める傾向が強いように思えます。国際問題という性格上、報道陣にいつも以上のサービスをして少しでも心証を良くしようという意図があるのは確かでしょうが、まず「関係」を作って、そこから話を進める、典型的なやり方です。
日本人には「なあなあで済ませようというのか」という風に映るし、そういう考えが本当にあるのかも知れませんが、こういう中国人の心性を踏まえた上で報道を見ていかないと、いろんな誤解を犯す危険があると思います。
でも、程局長、このあとに記者たちに「ギョーザをごちそうします」と誘ったらしいです。いかにも地方の幹部が言いそうなヘタな冗談だw