中国製ギョーザで10人中毒症状 農薬検出(asahi.com)

中国製ギョーザで10人中毒症状 農薬検出 千葉・兵庫

 日本たばこ産業(JT)子会社の「ジェイティフーズ」(東京都品川区)が輸入した冷凍ギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族計10人が下痢や嘔吐(おうと)などの中毒症状を訴え、このうち、女児(5)ら3人が一時重体になっていたことが30日、わかった。いずれも中国の食品会社「天洋食品公司」の製造。両県警がギョーザを鑑定したところ、メタミドホスなど有機リン系農薬の成分が検出されたため、ジェイティフーズは同公司製造の23品目、約58万点の自主回収を始めた。

 厚生労働省は、同公司から冷凍ギョーザを輸入した実績がある業者に対し、都道府県を通じて輸入自粛と販売中止を要請。事態を重く見た中国の国家品質監督検査検疫総局も「早急に事実解明したい」として調査に乗り出した。

 厚労省によると、同公司の食品は、ギョーザのほかにも、ビーフジャーキーや塩蔵ニンニク、トンカツ、肉まんなどがあり、07年の輸入量は3535トンに達している。

 同公司から商品や原材料を輸入していたとして、ジェイティフーズ以外で自主回収を決めたのは、「加ト吉」(香川県観音寺市)市販用「Sごっつ旨(うま)いチャーシュー6枚入りラーメン」「ごっつ旨いチャーシューメンとんこつ」など18種▽「味の素冷凍食品」(東京都中央区)市販用「ピリ辛カルビ炒飯」など2種▽江崎グリコ大阪市西淀川区)レトルト食品「DONBURI亭かつとじ丼」など3種。こうした企業から製品を仕入れていた大手コンビニエンスストアでも販売中止が相次いでいる。