上橋菜穂子『夢の守り人』

夢の守り人 (新潮文庫)

夢の守り人 (新潮文庫)

シリーズ第三作。タイトルの通り、キーワードは「夢」なわけですが、本作は夢のポジティブな面とネガティブな面とをともに描いていて、良くできていると思います。が、「花」の背後にいる人物がかなり早い段階にわかってしまい、これまでの二作品に比べてドキドキ感はなかったですね。そこが残念。

本編も良かったのですが、自分にとっては解説で養老孟司が言っていることも面白かったです。どちらかというとノンフィクションを好む私が、上質の(ココ大事)ファンタジーを最近好んで読むようになった理由みたいなものがわかった気がします。気が向いたらココにでも書くかも知れません。