8月15日を控えて

夕方のローカルニュースで、「若者の靖国観」に関する特集が組まれていた。そこでは多くの20代の若者がインタビューに答え、さしたる強い動機もないのに何故か「靖国参拝」に肯定的な見解を述べていた。曰く「別に過去のことだから…」、曰く「今やめると中国のいいなりに…」と。
私が普段過ごしているコミュニティは二種類ある。片方はアジア・歴史問題に対して世間一般より強い関心を抱く人間が属している。そこでは「参拝、是か非か」という問題そのものすら成り立たない。そこに祀られている人々の遺族にこそ語る資格がある「心の問題」を理由に、子供のように駄々をこね、自己流に単純化した理論しか理解する能力のない国家元首に肯定的な人間は一人もいない。
一方、もう一つのコミュニティにおいては、こうした話題が会話に出てくることすら稀である。構成から言えばほぼ大学生のみで構成されるこちらのコミュニティこそ一般社会に近い形態であると思われるが、私から靖国アジア外交について話を向けることもしなかった。彼らは、一体どう考えているのだろう?彼らは仕事中にこの問題に話が及んだ時に、「対象」にどう語っているのだろう?
別に自分の史観や見解を押しつけるつもりはないけれど、せめて「人に言われて変えるのはマジムカつくからぜってえやめねぇ」などとのたまうかの国家元首のような視野偏狭なことだけは言って欲しくないなぁ。