首相官邸、接触事故が続発 「犯人」は特製バリケード(asahi.com)

 首相官邸で不審車の強行突破を防ごうと導入された特製のバリケードに、塩崎官房長官ら官邸関係者の車がぶつかり、車の一部が破損する事故が相次いでいる。官邸は外国要人などの訪問も多いだけに、バリケード専従のスタッフを新たに配置するなど再発防止に懸命だ。

 バリケードは「ボラード」と呼ばれる高さ約70センチの鉄柱6本をボタン操作で出し入れする警備システムで、05年4月に導入された。官邸側は鉄柱前で車を一台一台点検し、その都度鉄柱を下げて入場させる。不審車が警備を振り切って入ろうとしても、いったん車を降りてボタン操作をしない限り難しい。

 ところが、05年6月に野田健・内閣危機管理監の車がボタン操作のミスで鉄柱にぶつかったほか、06年8月に内閣府官房審議官の車も接触。昨年10月にはついに塩崎長官の車までぶつかり、バンパーが破損した。3人にけがはなかったという。

 官邸事務所は「車の入場とボタン操作で出し入れするタイミングが合わなかった」と説明。鉄柱の上げ下げには数秒かかり、完全に下りていない段階で車が発進してぶつかるケースもあった。同事務所は休日を利用してボタン操作などの訓練を徹底、車の運転手に発進のタイミングを指示するだけの専従スタッフも配置した。

 もし外国要人が事故にあえば外交問題にもなりかねない。米国でも訪米した額賀福志郎防衛庁長官が98年、国防総省の車止めに車を乗り上げてけがをしたことがある。官邸スタッフの一人は「身内でさえ侵入が容易でない強固なシステムともいえるが、お客さんの車をぶつけてしまったらしゃれにならない」。

いやいや、官房長官を阻止するなんて上手いシャレになってるんじゃない?