日中外相会談:歴史共同研究、26日に初会合で合意−行政(MSN毎日インタラクティブ)

 【セブ(フィリピン中部)西岡省二】フィリピン滞在中の麻生太郎外相は9日午前、中国の李肇星外相とセブ市内のホテルで会談し、日中両政府が設置する日中歴史共同研究の有識者委員会の初会合を26〜27日、北京で開くことで一致した。6カ国協議については、日中双方が協議再開後に具体的成果を上げられるよう両国が緊密に連携することを確認した。また日本側は拉致問題について「日朝間の協議を通じて進展を図りたい」と表明、中国側の理解を得た。

 日中歴史共同研究は、今年10月の安倍晋三首相と胡錦濤国家主席の日中首脳会談で年内開始を決定。先月の外相会談では「古代・中近世史」と「近現代史」の二つの分科会の設置や、08年に研究成果を発表することで合意していた。日本側メンバーは前国連次席大使の北岡伸一東大教授が座長に内定している。

 6カ国協議について、麻生外相は会談後、記者団に「米朝とも、そこそこで話をしている」と述べ、米朝間の調整が進んでいることを示唆した。

 東シナ海ガス田開発問題では、中国側が近く法律・技術・危機管理の専門家協議を始めることを提案し、同協議の早期開始で一致した。

 また中国首脳の訪日について、李外相は「今回予定されていた日中首脳会談の場で何らかの言及があるはずだったが、残念だ。しかし、すぐチャンスが訪れるだろう」と話した。

 この他、日本側から、環境問題での互恵的協力関係を促進するため、酸性雨や黄砂のモニタリング整備計画で供与限度額7億9300万円の無償協力を近く決定することを伝達、中国側は「日本側の意欲を評価する」と表明した。

日本側メンバーは次の方々(四国新聞社2006年12月1日)。

 【古代・中近世史】川本芳昭九州大大学院教授▽菊池秀明国際基督教大教授▽小島毅東大大学院助教授▽鶴間和幸学習院大教授▽山内昌之東大大学院教授

 【近現代史北岡伸一東大教授▽小島朋之慶応大教授▽坂元一哉大阪大大学院教授▽庄司潤一郎防衛研究所第一戦史研究室長▽波多野澄雄筑波大大学院教授

古代・中近世史のメンバーに「おおっ」な方がお一人。相変わらず広いなあ、守備範囲。
どれほどの歩み寄りができるか甚だ疑問です。が、やること自体には意味があると思います。と言うか、「やること自体に意味がある」ところまで拗らせてしまった野郎どもにはホントに困ったモンです(日中双方)。古代・中近世史はともかくとして、近現代史は大変そうです。