日中飲酒文化比較

  日中両国の一般消費者にお酒を飲む頻度を尋ねたところ、日本では「ほぼ毎日」(21.3%)がトップだったが、中国では2−3カ月に1回以下が21.5%で最多となった。また、中国では「お酒を飲まない(飲んだことがない)」が15.3%となっており、お酒をあまり飲まない人が全体の4割近くを占めるなど、両国の飲酒習慣の違いが浮かびあがった。

  アルコール消費大国と言われるだけあって、日本の一般消費者は「ほぼ毎日」、「週に1−2日」(18.5%)、「週に3−4日」(13.4%)の順に多かったが、中国ではお酒を飲む頻度はそれほど高くなく、第2位以下は、「週に1−2日」(19.8%)、「月に2−3日」(17.1%)の順となった。

  日中両国の一般消費者にお酒を飲む相手を尋ねたところ、日本では「自分ひとり」が39.9%でトップだったのに対し、中国では「友人」が63.1%でトップとなった。上位にランクインした項目をみると、日本がプライベート重視、中国が付き合い重視と、双方の意識の違いが表れた結果となった。

  日本では「自分ひとり」に続いて、「配偶者」(37.2%)、「友人」(36.2%)と、プライベートで飲む相手が上位となったが、中国では「会社の同僚・上司」(37.3%)が第2位、「取引先」(22.5%)が第4位となるなど、付き合いで飲む機会が多いことが明らかになった。

  また、日本ではトップだった「自分ひとり」が中国では第7位となり、大きな差が見られた。また、中国で14.5%だった「その他の親族」が日本ではわずか1.5%となり、日本の一般消費者のほうが、気心の知れた仲間や一人で飲む機会が多いことが見受けられる。

(1)の結果はちょっと意外です。ちなみに日本の「お酒を飲まない(飲んだことがない)」は14%前後で中国とほぼ同じ(リンク先に統計グラフがあります)。中国は「飲まない」がもっと少ないと思ったんですが…。

(2)の方は納得。かの国では宴会は貴重なコミュニケーションの場ですから。

日本と違い、中国では宴会で酔いつぶれる人というのをあまり見ません。そのような姿を人前に晒すことは面子に関わるからです。だから酒に弱い人は最初からそういう場にあまり参加せず、従って宴会に集う人は酒に強い人が多い。そのことが「中国人は酒に強く、宴会好きだ」という私の印象を生んだのでしょう。「宴会好き」は正しかったのですが、「飲めない・飲まない」人も結構多いんですな。

ただ…

  今回の調査は、マイボイスコムが日本で、サーチナ総合研究所が中国で、06年6月にそれぞれ調査を行ったもの。両国の国情の違いを両者で検討した上で調査票及び調査設計を調整し、基本的に同一の調査票をもとに両国で同時にインターネット調査を実施した。サンプル数は日本側が1016人、中国側が1020人。

統計学なんて分からないのですが、ちょっとサンプル数が少なくないかなあ、と。インターネット調査ということもあって、年齢・階層などに偏りがありそうですし。